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札幌清興サービス

荷主のニーズに応えるため、さまざまな車両を保有

若手が活躍する物流企業。次代を担う後進の育成も推進

 物流を通じた「地域の活性化」を目標に、運送サービスを提供する「札幌清興サービス」。主な輸送対象は飲料や食品、雑貨などで大手企業の幹線輸送も担う。集荷配送地域は道内全域を網羅する。

 大型のウイング車、ゲート車、冷凍車、ダンプ、中型トラック、トレーラーなど、保有車両は約50台。さまざまな荷物に対応できるため、多様な依頼に自社で完結できるのが特徴だ。

 昨年度の業績は増収増益を達成。要因は車両数の拡大と7人の新規ドライバーを採用したことによる輸送力の向上、荷主の理解を得た上での運賃の値上げなどが上げられる。

 緑川清志社長は「特に採用面の成功が大きい。フットワークの軽い若手人材を採用できました」と語る。社員数は約50人で、3分の1が20~30代。他社と比較しても若い人材が多く活躍している。

 教育体制も充実しており、入社後1~3カ月間はベテラン社員に同乗し研修を実施するなど、独り立ちまでサポートしている。

 また、普通自動車免許を取得して間もない社員が従事できるようワンボックスカーを使用した業務を受注するほか、大型免許やけん引免許の取得費用も支援。業界未経験者でも活躍しやすい環境を整備したことが、採用面の成功につながっている。

 安全管理にも力を注ぐ。月に1回管理者向けの安全会議を実施。事故防止に関するディスカッションや研修を行い、管理者から全ドライバーに共有している。

 同社は緑川社長が18歳の時に創業し、34年が経過した。緑川社長は「次代を担う管理者の教育も進め、後進を育てていきたい」と語る。

 一方、2024年問題に対しては「昨年から全社員向けに、社労士による解説セミナーを開催しています。一人ひとりが当事者であるという認識を持つことが重要です」と緑川社長は語る。

「安全輸送を前提に今後も教育に関する投資を進めていく。今春からは運送業にも特定技能外国人の受け入れが開始されました。当社も受け入れ体制の整備を進めていき、人材を獲得していく」と緑川社長は意気込む。

緑川清志社長