末廣屋電機
創業100周年。電気工事を通じて暮らしと社会を灯す
今年で創業100周年を迎える「末廣屋電機」は、1924年(大正13年)に初代・猪股徳次氏が滝川市で末廣屋電機商会を設立したのが始まり。現在、拠点は全道15カ所のほか、東北、東京、福岡、沖縄に構え、全国で屋内外の建造物の電気・通信工事を手掛ける。独立系の電気工事会社では道内最大手だ。
案件の多くは官公庁を中心とした公共事業で、公共施設や病院、トンネル、道路照明、学校、ホテル、工場などの大型プロジェクトを多く施工してきた。
例えば、白老町にオープンした「ウポポイ(民族共生象徴空間)」の中核施設である「国立アイヌ民族博物館」の電気工事を担当。さらに、函館と稚内、女満別、オホーツク紋別の4空港では従業員が常駐し、滑走路をはじめとする航空灯火設備の保守・点検も担っている。
現在も札幌第4地方合同庁舎や空自(航空自衛隊)那覇格納庫(沖縄県)、陸上自衛隊佐賀駐屯地オスプレイ格納庫(佐賀県)、明化小学校(東京都)などの大型案件が進行中だ。
一方、2013年にはコンセントやエアコンの新設、電球の交換など個人宅向けに全国でFC展開するサービス「住まいのおたすけ隊」の道内1号店として事業を開始。エンドユーザーからも好評を得ている。
5代目の猪股浩徳社長は「売り上げだけを考えれば大口案件だけ受注する方が効率的ですが、日常生活で電気に関する相談先がわからないという人は多い。そうした皆さまから頼られる会社でありたい」と話す。
社内改革にも取り組む。図面や書類の作成などのバックオフィス業務を行う「支援部」の新設や現場に事務員を配属するなどの分業化で社員の負担軽減を図った。
「会社が厳しかった時、多くの社員に助けられました。その恩義を忘れたことはありません。微力ですが期末手当の支給や社員旅行など、社員とその家族へ最大限還元していきたい」と猪股社長。