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地方創生事業が伸長。財務状況は引き続き良好
〝マーケティング・パートナー〟を掲げる総合広告会社。市場調査および広告効果測定のためのインターネットサイトを運営しており、広告会社としては道内唯一の上場企業だ。
2024年6月期の連結決算予想数値は、売上高25億1000万円(前年同期比8・7%減)、経常利益9800万円(同37・5%減)、当期純利益1億800万円(同0・8%増)。前期の大幅増収増益による反動はあるものの、当期純利益ベースで増益を確保する見込みとなっている。
道内では大型イベントが再開されるなど、観光需要に回復傾向が見られる。企画提案力を強みに営業の強化を図ったほか、デジタルマーケティング分野での受注を強化した。
セグメント別業績では、中核事業の広告・マーケティング事業をけん引したのが観光コンサル分野。ふるさと納税事業の拡大と強化にも努めており、制度改正前の寄付額増加も含めて、受託先自治体の寄付額増加により大幅に伸長した。
なお、当期第3四半期末時点で純資産が前期比1億1603万円増。自己資本比率は、前期末時点の48・8%から53・1%と4ポイント強向上しており、引き続き良好な財務状況が維持されている。
24年4月には、介護事業の子会社「風和里」(札幌市)を売却。中核事業に経営資源を集中させて、反転攻勢を狙う。