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瀧澤建設

アスファルトの舗装工事などを手掛ける元請け企業だ

道内出身者が数多く活躍。都内総合建設業の〝名門〟

 就職に伴い上京を考える学生も多いのではないだろうか。建設業界を希望する場合は、東京都に本社を構える「瀧澤建設」を候補に入れてほしい。

 同社の創業は1956年。従業員約100人を抱える総合建設企業だ。主に河川工事やアスファルト舗装工事などを手掛け、年間の売上高は40~50億円と安定経営を続けている。

 主戦場は関東。23年も東京ディズニーランドのアトラクションやホテルのほか、岡山県津山市ではメガソーラーの宅地造成などの大規模工事を担った。

 近年は、苫小牧市の自家消費型メガソーラー設置工事への参画など道内での工事も受注。事業エリアは着実に拡大している。

 高い技術力が評価され、東京都多摩地区の舗装工事業ランキング(2023年度)では1位にランクイン。ランキング制度が導入された21年から3年連続のトップに輝いた。さらに、東京都建設局長賞も連続で受賞しており、首都圏では〝名門〟として知られている。

 北海道とも縁が深い。社員の約2割が北海道出身者であり、瀧澤博幸会長自身も室蘭市の生まれだ。

 瀧澤会長は「道産子ならではの粘り強さで、30代前半で課長や部長職に就いている社員もいます。当社の発展には欠かせない存在です」と語る。

 同社では、個室の社員寮を所有しているため、関東での暮らしに慣れるまでは寮生活も可能だ。家電などの生活必需品が揃い、寮費は月額5000円。別途食事代が必要だが、地方出身者にとっては心強い制度といえる。

 地域貢献にも積極的で、あしなが育英会や地元である日野市の福祉団体10数社へ寄付を行うほか、日野市とは「災害時における施設利用に関する協定」も締結している。

「私のモットーが〝世の中の役に立つ〟。同じ価値観を持つ若者が多いのも道産子の特徴です。積極的に採用する理由の1つです」と瀧澤会長。

 また、若手への支援も行っており、東京都と提携して奨学金返還支援事業制度も導入している。奨学金の貸与を受けている学生が技術者として入社した場合、同社と東京都が2分の1ずつ出捐金を負担するという。

 この助成金支給申請要項や概要は、同社のホームページから確認を。 

工事部 川内 慶仁さん

 北海道立函館工業高等学校を卒業し、2023年に入社しました。育成カリキュラムが確立しており、働きやすい環境が整っています。また、コミュニケーションが何より大切だと考えている当社では、従業員同士の飲食代は会社から支給されます。都外出身者にとって、コミュニケーションを積極的に図れる機会があるのはとても助かっています。従業員の平均年齢が31歳と業界では若いのも特徴です。

瀧澤博幸会長
2022年には社屋を新設