ほっかいどうデータベース

高瀬工業

年齢性別関係なく活躍できる職場環境

同世代と切磋琢磨。3年後、5年後の結果は変わる

 道内一の米どころ空知エリアで、地場産業を支える企業がある。農業土木工事を主事業とする「高瀬工業」だ。

 特に主戦場の美唄市周辺は泥炭地が多く、整地には高い技術が求められる。同社では、水はけを改善する特殊な排水掘削機「トレンチャー」や25㌧の大型ブルドーザー「超湿地ブル」など、最新の重機を積極的に導入。施工品質の向上に努め、農家や元請け企業などからの高評価につなげている。

 ICT化も推進する一方で、「重機を操縦するのはあくまでも〝人〟」と考える高瀬健秀社長は、技術の伝承に向け次世代人材の育成にも注力している。今年3月にも20代の女性が入社するなど、複数の女性技術者が活躍。また、10~20代が社員の3分の1を占め、職場は活気に満ちている。年齢や性別問わずに一人ひとりの個性を尊重する企業風土が構築されている。

「環境は人の成長に大きな影響を与えます。例えば、会社が資格取得費用を負担するといっても、同僚や先輩が挑戦しなければ『自分もトライしない』となる。その点、当社は意欲的な社員が多く、互いに切磋琢磨しています。〝競争しない〟環境は居心地がいいでしょうが、3年後、5年後の技術者としてのスキルには雲泥の差が出る。当社で自身の価値を高めてほしい」と高瀬社長。

 一方、昨年は資格取得支援や社宅の整備、社用車の貸与といった福利厚生などが評価され、北海道の「令和4年度北海道社会貢献賞(建設雇用改善優良事業所)」を受賞。給与面も美唄エリアでは屈指の高水準で、業界未経験者でも1年目で年収400万円超、30代後半の平均年収は600万円以上を誇る。

 ワークライフバランスに配慮し、閑散期は週休3日制も導入。有休の完全消化も推進する。また、安全に働ける環境も整えるため、重機類にはドライブレコーダーやバックカメラ、各種安全センサーなどを搭載している。

オペレーター部 高田 祐汰さん

 とび職でしたが、結婚を機に「安定した職に就きたい」と昨年10月に入社しました。当社を選んだのは、重機に興味があったことと、待遇が充実していたからです。入社後すぐに大型特殊免許を取得し、今年6月には新たな資格にも挑戦します。費用は会社負担なので、取れる資格はすべて取りたいです。現在22歳ですが、同世代の同僚も多く、働きやすいですね。夏には子供も産まれますし、がんばります。

高瀬健秀社長
大型重機を駆使。地場産業を支える
社用車の貸与ほか、資格支援制度や社宅などの待遇を用意