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海外進出でグローバル化を加速する幌北学園G

「国際バカロレア」認定校の「認定こども園あいの里」

国内外で認定こども園や保育園などを運営する「幌北学園グループ」(本部・札幌市)は、海外の教育メソッドを積極的に取り入れ、グローバル化への対応を強化。シンガポール進出に向け、現地企業とのM&Aも合意予定だ。

幌北学園グループが運営する幼児教育施設は国内外で20を超え、約3000人の園児が在籍している。幼児教育の先進国として知られるオーストラリアでも保育園「ブルーベリーズチャイルドケア」を運営するなど、先進国の幼児教育を積極的に取り入れている。

今年11月には、新たにシンガポールの施設を買収予定。オーストラリアに続く2カ国目の海外進出となり、グローバル化への対応を加速させる。

對木克彦理事長は「日本と海外では、幼児教育のアプローチが全く異なる。主体性や個性を育むという点において、海外は特に優れており、我々が学ぶべきことは多い。海外展開により、当学園グループのブランディングのほか、国内スタッフの意識改革やスキルの向上を促し、法人全体の教育・保育の質を向上させていきたい」と語る。

同グループでは入職4年目にオーストラリアの保育園で海外研修を実施。子どもの主体性や協調性を育むための日々のアプローチなど、さまざまなスキルを学べるという。

對木理事長は「子どもやスタッフが自ら考え、選択、実行、振り返る力を育む環境づくりを心がけている。これらを習慣化して繰り返すことで、主体性や協調性など実社会で生きていく力を自然と身に付けることができる。そのためには、好奇心を尊重し、成功体験の蓄積による自己肯定感を高めることも大事。幼児教育が人間形成において担う役割は極めて大きい」と説明する。

昨年9月には運営する「認定こども園あいの里」(札幌市北区)が、グローバル化に対応した素養や能力を育成する国際的な教育プログラム「国際バカロレア」の認定校となった。国内では私立高校などを中心に約200校が認定校となっているが、幼稚園から小学校卒業までの教育カリキュラムの認定は道内初となる。

「国際バカロレアは、グローバルに活躍できる人材を養成する教育プログラムであり、幼児期から実践することが重要」と對木理事長。

一方、今年4月には世界的サッカークラブ「レアル・マドリード」のジャパンスクールでコーチを務めた宮本維斗さんが代表を務めるサッカースクール「クルベラCF」と提携。〝頭を使う・考えるサッカー〟というレアル流サッカー理論に共感し、運営する札幌市内5つの認定こども園の園庭や体育館を貸し出している。

オーストラリアで運営する保育園「ブルーベリーズチャイルドケア」
さまざまな国や地域から講師を受け入れ、異文化交流を推進