ほっかいどうデータベース

新札幌乳業

高品質で人気を博す「小林牧場物語」シリーズ

高品質の乳製品を続々リリース。チーズ、ヨーグルトも強化

1953年設立の「札幌市厚別酪農協同組合」を前身とする「新札幌乳業」。牛乳やチーズ、バター、ヨーグルトなどを製造する乳製品メーカーで、2021年の売上高は約90億円を計上した。

牛乳分野では看板商品「北海道牛乳」を中心に複数のブランドを展開している。1㍑パック換算で年間約5700万本を全国に供給するなど、牛乳製造が事業の柱となっている。

第二の柱となりつつあるのが、チーズやヨーグルトなどの趣向品分野だ。

竹内久夫社長は「『チーズは苦手』というお客様の声がチーズ作りのきっかけです。日本人の口に合うチーズを目指し、カマンベールチーズから始めました。特にブルーチーズは看板商品になり、ご好評をいただいています」と話す。

モッツァレラやカッテージなどのフレッシュチーズから、カマンベールブルーチーズやラクレットなどの熟成チーズまでそろえるなどラインアップも充実。本物志向のユーザーから支持されている。

また、ヨーグルトに関しては飲料タイプの開発・販売に力を注ぐ。全国の特産品を取り入れた商品開発を行っており、沖縄のシークワーサーや国産イチゴ、道産ハスカップなどを使用した独自の商品で、老若男女問わず消費者の心をつかんでいる。

また、同社の人気ブランド「小林牧場物語」シリーズの販売も順調に伸びている。低価格路線とは異なる品質重視の販売戦略が奏功している。

一方、他社との共同開発にも積極的で、菓子メーカーや酒造メーカーなど多業種とコラボレーションした商品もリリースしてきた。ジャンルの垣根を越えた協業によって、新市場開拓を狙う。

20年には、国際規格の衛生管理マネジメントシステム「FSSC22000」の認証を取得。今後も食の安心・安全を追求していく。

今年は組合設立から70年を迎える節目。〝100年企業〟も見えてきた。

「『おいしく健康に良いもの』をテーマに、引き続きこだわり抜いた商品を世に送り出していく。ひたすら真面目に、一歩一歩進んでいきます」と竹内社長。

「北海道牛乳」(上)とヨーグルト商品
竹内久夫社長
本社社屋と工場