北海バネ
新体制で新たな船出。バネ製造で社会に貢献
1961年に創業した道内唯一のバネ総合メーカー。いまや同社のバネは生活のあらゆる場面で活用されている。
農業機械や自動車のトランスミッション、鉄道設備、風力発電や太陽光発電の基礎杭工事、送電線の緩衝用フック、ロータリー除雪機用パーツ、ロードヒーティング用センサーなど多岐にわたる。
一口にバネと言っても大きさや強度などさまざま。設計から製造までオーダーメードで顧客の要望に応える。徹底した品質管理と多種多様な製品を生み出すための努力は惜しまない。この姿勢で顧客からの信頼を獲得している。
北洋事業承継ファンドの支援を受け、22年4月からソニー系グループ企業での社長経験も持つ造田弘幸氏を社長として招聘しょうへいした。事業計画の策定を行い、課題の可視化と解決に向けた重要活動指標を社内で共有。全社員との面談やDX化などに取り組んだ。「これらが実を結び、厳しい社会情勢の中22年度の業績は好調に推移しています」と造田社長。
多くの企業が後継者不足に悩む中、同社は事業承継の好例になりそうだ。
23年は、培ってきた技術・ノウハウを生かした新製品の開発や新たな顧客開拓、生産管理ソフトの活用など業務効率化と営業力強化を目指す。
「バネ製造を通して社会インフラに貢献していきます。会社と社員が一体となって双方の成長に貢献し合う環境を整え、さらなる企業価値の創造を目指したい」と造田社長は語る。
造田弘幸社長