北海道中央バス
人命尊重・安全最優先〝より安全・安心なバス〟を目指す
道央圏を中心に路線バス、都市間高速バスなど各種事業を展開。「安全輸送と旅客サービスの提供」を通じて地域社会とともに歩み貢献することを経営の基本方針に掲げる。
事業を取り巻く環境は、人口減少、少子高齢化、車社会の進化など、地方のバス利用減少が進む厳しい状況だ。
さらに未曾有のコロナ禍の影響により、バスの利用者が著しく減少し、バス事業は大変な苦境に立たされている。併せて、燃料高騰等によるコスト負担増大で極めて深刻、危機的状況に陥っている。
同社ではこの間、需要に応じた路線や運行便数の見直しによる運行効率向上のほか、今後を見据えた経営管理体制の見直し方針のもとで固定費の削減に取り組んできた。しかし3年に及ぶコロナ禍の収束期や今後の国内外の人の動きの見定めが困難なうえ、従前からの課題である「雇用の維持・確保」「事業の在り方」等の解決も求められている。
こうした社会・経済状況に対峙たいじするため、同社では長年培ってきた知見とデジタル技術を活用。デジタル社会の進展に呼応するため、顧客からの問い合わせに対応するリモートコンシェルジュ(遠隔接客システム)を全道に先駆けて導入するなど、DXにより中長期的な戦略で企業文化の変革を推し進めている。
新たな年も地域公共交通の〝最後の砦〟と言われるバスを「地域の足」として守るため、利用者に理解を求めつつ「安全・安心な社会の実現」に向け、弛まぬ努力で創業以来の危機的状況を乗り越える。