砂子組
建設DXの先駆的企業。若手社員の育成にも尽力
土木、建築、石炭の3事業を柱に据える総合建設企業。18年には「ICT施工」が国土交通大臣賞の第1号に輝き、道内における建設DXの先駆的存在としても知られる。
その最前線ともいえるのが
通信技術を用いて独自開発した情報プラットフォーム「現場コンシェルジュ」だ。現場と管理部門をタブレットやモニターでリアルタイムでつなぎ、工事の工程管理から進捗状況などあらゆる情報を画像やデータなどで共有。工事の精度と効率を大幅に向上した。
DXを統括する近藤里史専務は「資材高騰など建設コストが上昇するなか、DXによる省人化や生産性の向上で、競争力を高める」とその有用性を語る。
同社では空知建設業協会と岩見沢農業高校の連携協定を主導し、実践的な授業を実施。同校から20年に入社したICT施工推進室の高畠優花さんは、世界中のICT技術にアンテナを広げ業務に活用。例えば、小型レーザースキャナによる土量計測やドローンによる3次元点群データ作成などを実用化している。
一方、若年層教育の「SUNAGOアカデミー」を毎月4回開催。国土交通省の22年度「建設人材育成優良企業表彰優秀賞」を受賞するなど、人材育成にも尽力している。
近藤専務は「建設業のDX化の余地は大きい。トータルマネジメントで全工程がつながれば飛躍的に生産性や安全性を向上できる。社員の柔軟な発想を生かしたい」と先を見据える。