失踪・前会長が複数の遺書、みちのく銀行と蜜月、不適切経理…函館市医師会の“隠された汚点”
函館市医師会の前会長が複数の遺書を遺して失踪した、という不可解な事件を詳報。今年2月6日、同医師会前会長の本間哲氏は、自身が経営する本間眼科医院のスタッフの連絡にも応答せず、病院は同日から休診となった。
周辺取材を進めると、長年同病院に勤務していた、ある女性の退職とそれにかかる出来事が失踪の遠因という話が出てきた。さらに、2014年から務めてきた医師会会長としても、同会の事業におけるみちのく銀行とのただならぬ関係性が浮かび上がり、同会事務局長への手当に関する不適切な経理が問題となっていたという。
道警が「刑事事件」受理の不可解 復活の名門「木の城たいせつ」CMソングをめぐって著作権闘争
「北海道の家~♪木の城♪木の城♪……」で始まる、道民にはおなじみのCMソングで知られるかつての大手住宅メーカー「木の城たいせつ」。同社は2008年に経営破綻した後、自治体の要請などにより、大阪の同業者「創建」が事業を承継していた。
その新生「木の城たいせつ」が、復活をアピールすべく放映したのが、あの懐かしのCMソング。音源などは破綻に際して失われていたため、新たに制作し直し、コロナ禍の始まった20年夏から放映を開始した。
それから1年近くが経ったある日、同社に1本の連絡があった。「誰の許可を得て放映しているのか?」――連絡の主は、このCMソングを制作した、と主張する人物。3年に及ぶ著作権闘争は、途中から斜め上の方向に進んでいった。
ついに“反撃”開始 札幌大谷学園が真宗大谷派から訴えられた!
本誌が継続して報じている、浄土真宗大谷派系列の「札幌大谷学園」と同派北海道教区との対立。昨年秋、理事会で多数派を握る同学園執行部が、学校法人の“憲法”である寄附行為を改定。理事資格を変更し、宗門派遣理事の資格を剥奪したもの。
文部科学省への申請を経て今年4月に寄附行為の改定が認可されたことを受け、宗門派遣理事2人が同学園を相手取り、寄附行為改定や理事長交代の無効と2人の地位確認訴訟を札幌地方裁判所に提訴した。「本山とは関係を維持する」と宣う同学園執行部に対し、大谷の看板を利用するだけ、と批判する北海道教区側。泥沼の争いは法廷の場に舞台を移すことになった。
特集・地方5都市の“トリセツ”(第2回)苫小牧/江別/千歳/恵庭/岩見沢
転勤族や就職、出張などで道内地方都市に配属されたビジネスマンに役立つ、そのまちの「取扱説明書」となる特集、第2弾。前回2023年5月号に続き、今回は苫小牧市、江別市、千歳市、恵庭市、岩見沢市という道央圏に近い衛星都市が中心だ。
苫小牧市はかつて破綻を経験した一大工業団地「苫東」が徐々に人気を集め、企業集積地に。産業集積にともない、道内随一の工業港・苫小牧港の取り扱い貨物量もうなぎのぼりになっているという。
武部vs船橋vs連合の政争再来か 北見市長選(9月10日投開票)で現職・辻直孝が3選に向け“暴走”
2期目の任期満了を迎える辻直孝市長が5月、3選出馬の意向を地元紙に示した。だが辻氏の表明は、8年前に辻氏を担いだ地元道議・船橋賢二氏とその後援会にとって寝耳に水の話。なぜなら、船橋氏もその後援会と辻氏の間には深い亀裂が走っていたからだ。
8年前の夏、前市長の櫻田真人氏が自死。その遺書には「大きな渦に巻き込まれてしまいました」と記されていた。大きな渦とは、市の公共事業などで対立する船橋氏の一派と地元代議士・武部新氏の一派、そして民主党系組織との3竦み構造の中で、市議会が空転すること度々だったことを指す。
新市庁舎の建て替えを巡り、過去に何人もの現職市長が1期で職を追われた。かくも“政争のまち”だった北見市にとって、辻氏在職中の8年は相乗り構図の中、曲がりなりにも平穏に過ぎた。束の間の平和が今、辻氏の“暴走”によって崩れ去ろうとしている。その深層に迫った。