特集・2区補選“自民肩すかし”の波紋
4月25日投開票の衆議院北海道2区補欠選挙は、自民党が候補の擁立見送りを決定。地元候補擁立で動いた自民地元関係者はもちろん、野党も肩すかしを食らった格好だ。特集では情勢がさらに混沌としてきた2区補選の最深情報をお届けする。トップ記事は、自民不戦敗で補選の主役に踊り出た、立憲民主党公認候補予定者で元職の松木謙公氏にまつわる話。対峙すべき相手がいなくなったことで、共闘の大義を見失った野党の間がギクシャクしているのだ。またそんな野党の一本化に対してヒビを入れようとする北海道新聞社女性記者の動きや、候補擁立などあらゆるカードを手に策謀する日本維新の会北海道総支部代表・鈴木宗男氏の動向、不戦敗の事情説明で来道した自民選挙対策委員長・山口泰明氏に物申した吉川貴盛の天敵、さらには自民党員の弁護士・長友隆典氏の無所属での出馬や元HBCアナウンサーの立起などについてもフォローしている。
歓喜の同窓生たち 帯広三条高校から直木賞作家「西條奈加」
第164回直木賞(2020年下半期)に、十勝管内池田町生まれの作家・西條奈加さんの「心淋し川」が選ばれた。前回の馳星周さんに続く道産子の栄誉に、西條さんの地元を始め北海道が喜びに沸いた。そこで本誌では、西條さんの母校で十勝管内でも最古の歴史を持つ帯広三条高校に着目。図書室には西條さんの作品コーナーも設けられているという母校の関係者に喜びの声を聞いたほか、通学当時の思い出を回顧。さらには地元のライバル・帯広柏葉高校との知られざる関係もピックアップしている。
半藤一利さんは雑談の名手だった 昭和史研究の同志・保阪正康(札幌東高卒)の追悼手記
作家の半藤一利さんが1月12日に90歳で亡くなった。半藤さんの代表作の一つ「日本のいちばん長い日」は映画化もされている名作だ。一方、作家の保阪正康さん(札幌市出身)は昭和史研究の同志として半藤さんと親交が深かった「昭和史研究の双璧」。ふたりによる共著は対談本から座談本まで15冊以上という。「40年ほど前から知り合い、とくにこの25年ほどは共著を著してきただけに、どんな会話もできるようになってきた」。そんな保阪さんによる、半藤さんへの追悼手記。
注目の副知事人事 “ポスト中野”最有力・倉本博史の素顔
いまから2年前、夕張市長だった鈴木直道氏は知事選で162万票余りを獲得し、赤レンガの“あるじ”となった。その鈴木道政は今春、1期目の折り返しを迎える。そんな道庁関係者の耳目を集めるのが副知事人事の行方。中でも焦点になるのが、総務省から出向してきた中野祐介氏の動向だ。今年3月末で退任する観測が強まっており、内部登用となれば、“ポスト中野”最有力なのが、総合政策部長の倉本博史氏。本庁内で“スーパーエリート”と称されているという。このほか、副市長3人は留任も、本庁局長が大量退職する札幌市の人事についても掲載している。
売却されるHTB本社社屋“秘話”「水曜どうでしょう」の聖地はなぜ平岸だったのか
「ほら、onちゃんの駅に着いたから降りるよ」。母親が小学校低学年の子どもに声をかけると、2人は地下鉄南北線・南平岸駅で下車していった――いまから10年ほど前、HTBのある役員は、そんなほほ笑ましい場面に遭遇した。そして隣にいた本誌記者につぶやいた。「地域に愛されていることを実感する。本社が平岸でよかったと思う瞬間なんだよ」と。札幌市豊平区平岸にあったHTBが本社を都心に移転してから3年。人気番組「水曜どうでしょう」ファンや不動産関係者がその後の動向にやきもきしていた旧社屋は、土屋ホーム不動産(札幌市)へ売却されることになった。振り返れば、なぜ平岸にHTBがつくられたのか。設立当時の同社を振り返った。
2期連続増収増益、道内元気企業347社はここだ!
民間信用調査会社大手「東京商工リサーチ」(TSR)は毎年1月に、2期連続で増収増益を達成した企業を“元気カンパニー”として公表している。調査方法は、同社保有の「TSR企業データベース」から最新決算(2019年4月期~20年3月期)を参照、道内に本社を置く企業から抽出するというもの。TSRは公表の意義を「業績を伸ばして『元気カンパニー』にランクされる企業の数は、経済環境などを反映する。業種や地域などの項目で集計・分析することによって、道内企業を取り巻くさまざまな環境が輪郭を表す」と説明する。本項では売上伸張率順に選ばれた全347社を一挙に掲載。本誌独自にベスト30社の中から26社をピックアップして紹介する。