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北広島おぎの眼科

荻野 哲男 理事長・院長

北広島市で安全性と迅速さにこだわった手術を実施

 超高齢化社会が加速度的に進む地方都市。大都市圏に比べ医師や医療機関の数が少ないため、病気の発見が遅れやすい。眼科疾患では、失明につながるケースもある。

 2012年に開院した「北広島おぎの眼科」の荻野哲男院長はJR北広島駅西口から徒歩1分という好立地を生かし、安全性はもちろん、迅速さにこだわった治療を提供している。

「札幌市内に行かずとも迅速な診断と先進的な医療機器による治療が受けられるのが強みです。特に白内障などの眼科疾患の日帰り手術に重点を置いた診療体制を整えており、北広島市近郊の自治体からも患者が訪れています」

 治療や手術の精度を高め、安全で安心できる治療を提供すべく、機器の更新を積極的に行なっているのも特徴。

 例えば24年5月には、オプトス社製の超広角走査型レーザー検眼鏡装置の国内1号機を導入した。従来機より広画角な200度の範囲を撮影可能な新型の眼底カメラだ。画像も鮮明なため、さまざまな眼科疾患の早期発見につながった。

 23年12月には、新たに網膜などの断層画像を撮影する「OCT」を導入し3台体制となった。従来機より小型で、高速かつ高解像度、広画角でのフルオート撮影ができる。これまで以上に病変を見落とすリスクが低下している。

 さらに白内障などの硝子体疾患の手術にはボシュロム社の「硝子体白内障手術装置」を用いる。眼圧を自動でコントロールすることができるため、医師の負担を軽減できる。加えて「超高速カッター」を併用することで、正確かつ安全な手術の実現にも寄与している。

「院内の待ち時間の短縮にも力を入れています。会計には自動精算機を導入しています」

 これにより同院では、24年に白内障手術2020件(うち多焦点眼内レンズ17件)、硝子体手術267件、緑内障手術51件を実施。いずれも全て日帰りで行った。 

「早期に治療ができれば重症化を防げます。術後の回復も早いです」

 なお同院は、今年5月頃にJR北広島駅前に完成する大型商業施設「トナリエ北広島」に移転オープンを予定している。

24年5月に導入した「超広角走査型レーザー検眼鏡装置」
23年12月から使用している「OCT」
硝子体白内障手術装置