ダイワ整備機工
〝断らない整備〟でニーズに対応。道内の物流を下支え
北海道と本州、そして札幌と地方を結ぶ物流は必要不可欠。トラックなくして道民の生活は成り立たないといっても過言ではない。このトラックの整備を得意としているのが「ダイワ整備機工」だ。
長距離かつ長時間稼働するトラックには故障がつきもの。一方で、自動車整備士は減少傾向にあり、中でもトラックのような大型車両を扱える整備士は輪をかけて減っている。
「どの整備工場も入庫予定のトラックでパンパンで、新たな整備依頼を断っているのが現状です。しかし、困っている物流会社からの整備依頼を断ってはいけない。どうすれば受け入れられるか。そう考えることで業務効率化が進みます」と八木沢考司社長。
もちろん顧客のすべてのニーズに応えられるわけではない。整備に要する期間を長くしてもらったり、応急処置的に故障箇所を修理しつつ、その他については後日整備するなどの工夫をし、可能な限り〝できません〟という言葉を避けている。
トラックは2㌧から10㌧を超える大きなサイズまで対応。メーカー、車種を問わない守備範囲の広さも強みだ。
また、同社は道路維持管理を手掛ける「HRMホールディングスグループ」の一員。それだけにダンプや除雪車両なども数多く手がけている。
札幌本社、恵庭工場を合わせ35人の整備員がおり、「小型」「大型」「重機・クレーン」の各部門を往来しながら、効率よく現場を回している。
「顧客分析をすると、料金の安さで選ばれている傾向が出てきます。確かに当社の料金は安いのですが、それ以上に整備の品質とスピードに自信を持っています」と八木沢社長。
トラックやダンプを修理に出している間は〝稼がない車両〟になってしまう。それだけに、可能な限りスピーディーかつ正確、そして安全に整備・修理・点検をして納車することを心掛けているという。
「当社の原動力であり財産は〝人〟です。年齢、キャリアを問わず自動車整備士になりたいという意欲のある人を今後も育成していく。同時に整備の効率化のためには、これまで以上に受付・フロントの力が重要になる。人材育成には引き続き力を入れていきます」と八木沢社長。
自動車整備士の資格取得はすべて会社負担で、40代の無資格者でも意欲があれば採用しているという。夏・冬の賞与に加え、期末手当も支給。今夏からは企業型DCも導入し、社員の経済的安定にも重きを置いている。