ビケンワーク
まちづくりの一端を担う存在。札幌進出でさらに前進
浄化槽の維持管理や清掃を行う会社として、1958年に登別市で創業した「ビケンワーク」。その後、解体業にも事業を拡大し釧路市に支社を展開。現在は解体業と産廃処理を主事業としている。
重機の保有台数は約70台で、取りつけるアタッチメントも豊富に所有しているため、解体は中~大型工事を得意としており、民間や公共建築物など、あらゆる現場に対応する。
さらに、産業廃棄物の中間処理施設と最終処分場も自社保有しているため、解体物件の事前調査から解体後のリサイクルまでワンストップで対応できる〝総合解体業〟として、胆振管内と道東地区のまちづくりに欠かせない存在だ。
官民バランスの良い受注を目指しており、一部の工事は元請として担っている。
近年は空き家問題をはじめ、建物の耐震性や老朽化を理由に解体需要が増す中、それに対応できるだけの人手と業者が不足しているといった問題がある。こうした問題解決を図るため、同社は2023年4月に札幌に事業拠点を設けた。
小和田力専務は「札幌での経験者採用に注力するも、思うような実績はまだ出せていません。当社が今できることは採用活動を継続しつつ、業者不足に対して微力ながら努めること。施主さまには当社を〝解体のセカンドオピニオン〟として、活用していただきたい」と語る。
札幌では数件の工事を受注し、市内の大規模ディスコの解体工事といった大型案件も担うなど、存在感も徐々に示している。当面は大型物件の引き合いと施工に注力していく狙いだ。また、札幌で獲得した人材を全道の現場状況に応じて流動的に配置できる体制も構想している。
「圏外から来た身ではありますが、道央圏のお客さまや同業他社との連携強化、情報交換を率先し、地域に役立てられるよう努めていきます」と小和田専務。
そのほか、施主のきめ細かなニーズに応えるため、新たなサービスも構想中。その一環として、不動産会社との提携も模索している。
小和田専務は「当社にかかわるすべての人や事業者に対して、ウィンウィンの関係を築いていきたい」と意気込む。