ほっかいどうデータベース

フォルプレックス

モットーは〝早く、綺麗に、素材を傷つけずに〟

2本目の柱を確立。春からは新たな取り組みもスタート

「フォルプレックス」は、マンションをはじめ、医療施設や官公庁、コンビニなど道内全域で清掃事業を展開する。創業8年目の新鋭企業だが、年間2000件以上の案件を手掛けている。2023年10月には、札幌市西区に本社屋を新築するなど急成長を遂げている。

 平等誠社長は「近年は除雪事業にも注力しています。主に学校や一般住宅、企業の駐車場などを手掛けていますが、手作業と小型重機の導入で、大型機械では行き届かない場所の除雪を得意としています。静寂かつ丁寧にきめ細かい施工が強みです」と語る。

 その仕事ぶりは多方面から評価を獲得しており、積極的な営業活動を行っていないにもかかわらず、口コミと紹介で顧客は年々増加。現在では大手飲料メーカーとシーズン契約を結ぶなど、1シーズンに200件以上を受注するまでに成長した。

 業容拡大の一方で、地域貢献にも積極的。17年からは「札幌社会福祉協議会」の地域協力員にも登録している。自力で除雪が難しい高齢者の住宅を中心に作業を担っており、今シーズンも23年12月~24年3月まで行う予定だ。

 しかし平等社長は「高齢化でサービスを必要とする住民が増える一方、除雪ボランティアや業者が集まらず、支援の要請に応じられなかったり、対象者を絞るため基準を厳格化したりするケースが相次いでいる。広域的な支援体制の構築を急ぐ必要があります」と危機感をつのらせる。

 こうした背景から、同社では除雪を必要とする人と、ボランティアをマッチングする取り組みや協力会社とのネットワークを強化している。今冬も除雪の要望に迅速に応じられる体制を整えた。

 24年6月からは、新たな取り組みもスタートする予定だ。町内会などとタッグを組み、地域の一人親などの子供に食事を無償で提供する「子ども食堂」の開設を計画している。

「若い親世代や未来を担う世代への貢献が目的です。飲食店などと提携しフードロスへの取り組みも計画しています。除雪事業の拡大とともに、地域貢献活動は今後注力していく重要なテーマです」と平等社長。

23年に札幌市西区へ本社屋を新築移転
平等誠社長