リーズナブルという土台に価値をプラスアルファ
野口 和秀氏 野口観光グループ社長
「あっという間の1年でした」
22年12月、父親で二代目・野口秀夫氏が逝去した。
「お客様やお取引様、そして従業員に対して、信用を高める年でした。これまでと変わらず、安心して当社とお付き合いできることを確かめていただきたかった」と23年を振り返る。
コロナ収束で国内外の観光客が北海道を訪れ、宿泊単価も高騰しているが「温泉旅館という文化を根付かせるには世代を超えて触れる機会を多く作ることが大切」という父の言葉を思い出すという。
「単価とお客様の価値観のバランスをとらなければ、裾野は広がらない」と受け継いだ哲学は脈々と生き続ける。
24年、野口観光は60周年の節目を迎える。
「当社の〝リーズナブル〟という土台に、ハード、ソフト面で何をプラスアルファしていくのか。新たな年はそれを模索する1年にしたい」