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丸喜運輸

男女問わず若手社員が活躍

総合的なサービスで建設現場をアシスト。人材育成にも注力

建設資材の運搬に特化した運送業者として1973年に設立し、今年で50周年を迎える丸喜運輸。これまでに新千歳空港国際線ターミナルや新さっぽろ駅周辺再開発など多くのプロジェクトに参画してきた。2代目の工藤賢一社長が92年に入社してからは、業容拡大に着手。97年から仮設資材のレンタル事業、99年からは産業廃棄物処分事業に参入した。現在の売上高は92年以前の約2倍。トラックの台数は約60台に拡充している。

同社最大の特徴は、輸送車両やレンタル用仮設資材を自社で保有し、独自のワンストップサービスを掲げていること。

「建設業では、トラック輸送や資材レンタル、建築廃棄物の輸送や処理をそれぞれの業者に依頼するのが現状です。当社ではこれらの業務をまとめて受託することで、手配に要する手間や時間などのコスト削減に貢献。お客様の満足度を高めています」と工藤社長。このほか、イベント会場の設営や揚重サービス、仮設工事など、建設現場に携わる多様な業務も提供。道内でもこうした一気通貫のサービスを提供する企業は極めて希だ。

一方で、人材育成にも力を入れる。例えば、大型免許などの資格取得費用を貸与して2年間の勤務で返済が不要となる社内制度のほか、3年間の研修プログラムを策定して社内の専任教育担当者が成長をサポート。また、新卒者への住居支援など福利厚生の充実も図り、2022年12月には自動車運送事業者の「働きやすい職場認証制度」にも認証された。こうした取り組みが奏功し、若手や女性も定着。16年から新卒の定期採用を開始したこともあり、創業時10人程度だった従業員は、現在120人にまで増えている。

「自社開発の受注システム『まーる(MaRu)』も導入し、生産性向上を図りました。売上拡大に直結する部分だけでなく、DXなどへの投資がサービス品質や顧客満足を高めます。今後も時代の変化に敏感に対応し、できることからいち早く着手していきたい」と工藤社長。

14種約60台のトラックでさまざまな業務に対応
工藤賢一社長
本社のほか機材センターやリサイクルステーションを保有