サッポロビール
恩返しは北海道の元気に貢献。ボールパーク記念缶も発売
上富良野でホップ試験栽培開始100周年
「味わい以上においしさを感じていただくために何ができるのか。あわせて当社は道民の皆様に支えられて今日があります。最大の恩返しは北海道を盛り上げ、元気にすることです。この2つが事業展開の柱になっています」
森本光俊サッポロビール上席執行役員北海道本社代表兼北海道本部長は力を込める。
北海道内限定発売の「サッポロ クラシック」の缶は22年まで、13年連続で売り上げを伸ばしている。同商品は22年3月にリニューアルし、道産のホップと大麦麦芽を一部原材料として使用。それを缶のパッケージデザインにも明記した。
「より北海道のビールを象徴できる形になりました。今後もクラシックを通じて北海道で暮らす幸せを提供していきたいと考えています」(森本北海道本社代表)
スポーツコンテンツは地域を盛り上げる意味で、大きな力を持つ。同社は北海道日本ハムファイターズや北海道コンサドーレ札幌、レバンガ北海道といったプロスポーツチームとも関係性が深い。
23年は北広島市にファイターズの新球場がオープンする。同年2月、数量限定で「サッポロ クラシック」のボールパーク開業記念缶を発売することが決まった。「サッポロ クラシック」を飲みながら、開業の余韻にひたることもできる。
上川管内上富良野町には、サッポロビールの原料開発研究所がある。この地で生まれたフレーバーホップ「ソラチエース」を使用した「SORACHI1984」という商品も展開している。23年には上富良野町でホップの試験栽培を開始してから100年を迎える。
森本北海道本社代表は「節目の年を迎え、お客様に北海道とサッポロビールの100年の繋がりと、感謝の気持ちを伝える取り組みを行って参ります」と話す。
好調レモンに続くサワーの素を新発売
RTDと呼ばれる缶チューハイの市場は伸長度があり、同社も力を入れている。発売以降、売り上げを伸ばし続けているのが「濃いめのレモンサワー」で、幅広い層から支持されている。
一方、RTS商品「濃いめのレモンサワーの素」もRTDと同様に人気を集める。
RTSとは、いわゆるサワーの素(割材)となるアルコールを指す。炭酸などで割ることで、好みの濃さで飲めるのも大きな魅力だ。
もともとは業務用という位置づけをされていたが、コロナ禍で自宅飲みの機会が増えた。こうした社会的背景もあり、ここ数年で晩酌の強い味方となった。
森本北海道本社代表は「RTD、RTSを好まれるお客様は、さまざまなフレーバーを楽しみたいという志向が強い」と打ち明ける。
そこで、レモンに続く第2弾として「濃いめのグレフルサワーの素」を22年10月にリリースした。売れ行きは好調そのもので、絶好のスタートを切っている。