アスリートインタビュー

北海道日本ハムファイターズ

【斉藤こずゑのファイターズじゃないと♡】大嶋匠氏

公務員として働きながらソフトボール復帰、野球との違いを再認識

納税課に配属、スーツ姿で窓口にも

 斉藤 新型コロナの感染拡大のため、選手との対談企画は中止となります。今回はファイターズOBの大嶋匠さんにリモートインタビューを行いました。

 大嶋さんはソフトボール選手からプロ入りを果たしました。2018年限りで現役を引退し、19年4月に群馬県高崎市役所の臨時職員としてセカンドキャリアをスタートさせます。その後、同市の職員採用試験に合格し、20年4月正規職員として勤務しています。

 ファイターズ退団が決まった後、たくさんの“引き”があったでしょう?

 大嶋 ありがたいことに多くのお誘いをいただきました。ファイターズからもブルペンキャッチャーの打診がありました。

 斉藤 現役続行を模索するのかなと思っていましたけど、割とすぐ引退を決断しましたよね。ファンも驚いていました。

 大嶋 「もったいない」と言ってくださるファンの方もいて、ありがたかったです。でも、プロ入り前にファイターズから「お疲れ様」と言われたら、その時点で引退しようと決めていました。ですから、現役続行を模索する選択肢はなかったです。

 それに、もともと高校時代、公務員になりたいという思いがありました。自分の夢をもう1回追いかけてみようと思いました。

 斉藤 その中で高崎市役所を選んだ理由は?

 大嶋 関係ないと言ったらウソになるんですけど、ソフトボール部があったからというのも1つです。いまはソフトボール部に所属しています。

 高崎市は僕の出身である群馬県の中心的な自治体です。そういった観点から何か貢献がしたいと思ったのが、1番のきっかけでした。

 斉藤 どういう仕事を担当しているんですか?

 大嶋 いまは納税課で勤務しています。簡単に説明すると、市民から税金を徴収する部署になります。窓口業務を担当したりもしています。

 斉藤 普段はスーツ姿なんですか?

 大嶋 そうですね。先ほど、仕事が終わったばかりなので、いまみたいな格好です。

 ©財界さっぽろ

 斉藤 窓口で仕事をしていると、元プロ野球選手って、気づかれたりするんじゃないですか?

 大嶋 あまり気づかれないんですよね。どういうわけか、ラグビー選手だと思われることが多くて……

 2人 (笑)

 大嶋 「お兄ちゃん、ラグビーやっていたの?」と声をかけていただくことがあります。否定するのも、なんか悪い気がして、「そうです」と答えています。

 斉藤 (笑)。がっちりしていますもんね。もともとキャッチャーでしたから。

 大嶋 市役所内では野球好きの方も多いので、よく声をかけてもらいます。

 斉藤 プロ野球選手のセカンドキャリアというものを体感していると思いますけど、いかがですか?

 大嶋 やっぱり何かと、元プロ野球選手、元ファイターズ選手というのがつきまといます。引退後も責任ある行動をしないといけないと感じています。

 斉藤 少しファイターズ時代を振り返っていただけますか。入団当初から注目度が高かったですよね。

 大嶋 経歴が異色でしたら印象に残りやすかったのかなと思います。取材対応も数多くありましたけど、よくわからないまま、受け答えしていましたね(笑)

(構成・竹内)

……この続きは本誌財界さっぽろ2021年8月号(7月15日発売)でお楽しみください。


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(おおしま・たくみ)1990年2月14日、群馬県前橋市生まれ。A型。右投げ左打ち。早稲田大学卒。2011年ドラフト7位で北海道日本ハムファイターズに入団。中学から大学まではソフトボール部に所属し、ファイターズ加入時には、異色の選手として注目を集める。18年シーズン限りで現役を引退。現在は群馬県高崎市役所の職員として働きながら、同市のソフトボール部に所属し、選手としても活動している。