大塚豊選手
7月3日、埼玉県営大宮公園野球場での西武戦。2番手で登板した5年目右腕が1回3分の1を無安打無失点に抑え、プロ初の白星をつかんだ。
「とてもうれしかったですが、それ以上に『今後も1軍で投げ続けていきたい』という思いが沸いてきました」
小学2年生の頃、友人から影響を受け野球を始めた。
「少年団に入る前からよく、近くの公園などで友だちと野球をして遊んでいました」
本格的にプロを意識したのは大学生のとき。4年時、6月におこなわれた全日本大学野球選手権大会で、3試合連続の無四球完投勝利をあげた。
「大会中は目の前のバッターを打ち取ることに必死で、ほかのことは考えられませんでした。でも、終わってみると『もっと頑張ったらプロに行けるかもしれない』と考えるようになりました」
大学通算防御率1・09。即戦力として、ドラフト2位でファイターズに入団。しかし、これまで結果を出せずにいた。
「アマチュアの頃は、何も考えずに投げても打ち取ることができました。ところが、プロに入るとなか なかうまくいかない。ファイターズの選手はもちろん、相手チームでも一流と呼ばれるピッチャーの動きを見て、どうすれば抑えられるのか考えるようになりま した。いまは、自分が投げた試合のスコアは必ず見るようにしています。ミスがあれば反省して、次の登板に生かすよう心がけています」
仲のいいチームメートは矢貫俊之選手。よく食事に行くという。
「この前、仙台で試合があったときは牛タンを食べました。矢貫さんには、よく投球のアドバイスをもらっています。くだらない話で盛り上がることもあります」
座右の銘は「感謝」。
「入団前からヒジを痛めていて、プロ入り直後に大手術を受けました。リハビリ中は両親やチームの関係者など、多くの人に支えていただきました。いま、僕が野球を続けていられるのはそのおかげです。いつも感謝の思いを持って試合に臨んでいます」
大学までは先発1本でやってきたが、1軍では中継ぎで起用されている。
「まずは与えられたポジションで結果を残したい。チームの勝利のために全力で投げ続けます」
(上田)
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