市川友也選手
巨人時代は、在籍した4年間で出場はわずかに9試合。日の目を見ずにいた29歳が、ファイターズで輝いている。
5月1日の西武戦でプロ初安打を放ち、6月3日の広島戦では4安打2打点をマークした。
リードも光る。5月25日の横浜戦では、5年目の中村勝投手をプロ初の完封に導いた。
「最高の形で試合に勝つことができたと思います。僕自身もプロのキャッチャーとして初めての完封だったので、とてもうれしかったです。そういう意味で、一番印象に残っている試合です」
キャッチャー像についてこう語る。
「ピッチャーのために、最善を尽くして勝利に導く義務が僕にはあると思っています。ファイターズに来て初めてタイムリーを打った試合でも、チームに貢献できてホッとはしましたが、それ以上に守備のことばかり考えていました」
小学1年で野球を始めた。だが、実は当時、サッカーをやりたいと思っていた。
「友だちと遊ぶときはボールを蹴ってばかりいるような少年でした。でも、たまたま母親と公園でキャッチボールをする機会がありました。そのとき近くで少年野球のチームが練習していたらしく、そこの監督から誘いを受けたのがきっかけでした」
しかし、幼稚園時代にはプロ野球選手を夢みていたという。
「僕自身は覚えていないのですが、将来の夢を聞かれると、なぜか『プロ野球選手』と答えていたそうです」
東京に妻と長男の千翔(ゆきと)くんを残しての〝単身赴任〟。関東で試合があるときは家族と過ごしている。
「息子はまだ8カ月ですが、軽いキャッチボールができます。子どもに会うとかわいくて、癒やされます」
携帯電話の待ち受け画面は妻と千翔くんだ。
「写真を見て元気をもらっています。落ち込んだときは奥さんに電話します。言葉に出すと楽になるので、よく聞いてもらっています。奥さんには迷惑ばかりかけっぱなしで、いつも感謝しています」
移籍後、北海道のファンのマナーのよさに驚いたという。
「声援が熱くてヤジは少ない。ファンが温かいと感じます。リーグ優勝に少しでも貢献できるよう頑張るので、応援よろしくお願いします」
(上田)
◎仲のいい選手は誰ですか? | 「同い年の村田和哉選手です」 |
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