札幌白石記念病院

みやもと・けんじろう/1992年札幌医科大学卒業。手稲渓仁会病院(循環器科医長)、札幌心臓血管クリニック(副院長)を経て、2016年札幌白石記念病院に勤務。24年から現職。日本循環器学会認定循環器専門医。
不整脈に新たな術式を導入。医療水準の底上げにも全力
不整脈が専門の宮本憲次郎院長代理は、30年以上にわたり「カテーテルアブレーション(経皮的カテーテル心筋焼灼術)」の分野に携わり、年間300例以上(2024年現在)を実施している。
手術は3次元マッピングシステムを併用。心臓の構造を立体的に表示して、カテーテルの位置などを正確に把握。原因となる異常部位を特定することで、手術精度を向上させている。
また、昨年11月からは新たな術式「パルスフィールドアブレーション(PFA)」を導入した。
「従来の治療法は、熱を用いて心筋組織を焼灼するため、横隔神経や食道などに損傷を与えるリスクがわずかながらありました。一方、PFAは電気パルスで心筋細胞に微小な穴を生じさせる治療法で、合併症の発生リスクを低減できます」
一方、研究や技術研鑽にも注力。道内各地の医療機関でのデモンストレーションや勉強会などを開催している。
「道内における不整脈領域の医療水準の底上げを図っていきたい。そのための労力は惜しみません」
