北海道自然電力
営農型太陽光発電で地域社会との共生を創出
24年3月に設立。再生可能エネルギー事業を手掛ける自然電力(本社・福岡県)の地域子会社だ。会長には、北海道大学公共政策大学院の石井吉春客員教授が就任している。
〝北海道に寄り添う〟をテーマとして掲げ、地域と共生した太陽光発電の開発に力を入れる。酪農学園大学(江別市)との共同実証では、キャンパス内の牧草地に垂直型太陽光パネルを設置。農地への影響分析や豪雪地帯での発電量の計測を行う実証実験を行っている。
24年8月には帯広畜産大学(帯広市)と連携協定を締結し、25年5月には国内最大級となる営農型太陽光発電設備の稼働を予定している。
瀧口直人社長は「道内には再生可能エネルギーにおける国内最大のポテンシャルがあります。豊かな自然を壊すことなく、農業と太陽光発電が共存する姿を示していきたい」と話す。
一方、脱炭素社会の実現に向けた取り組みにも積極的だ。生物多様性を保全する森林クレジットの創出のほか、環境人材の育成のための実践型ビジネススクール&オーディション「GREEN BUSINESS PRODUCERS」を立ちあげた。
これは環境問題をビジネスで解決する人材育成のためのプログラムで、全国から学生や社会人が参加。専門家の講義や地域の課題解決のためのフィールドワークを実施した。
「さまざまな活動を行いながら、地域に根ざした企業として貢献していきたい」(瀧口社長)