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日本たばこ産業(JT) 北海道支社

「JTの森 積丹」では積丹町や北海道庁と連携し、森林整備や環境教育などの地域振興に注力する

地域との関わりを密接に社会貢献活動に注力

  商品と活動を通じて

 〝心の豊かさ〟に寄り添う

 たばこ事業で国内トップシェアを誇る。加熱式たばこにおいては、国内、海外ともに着実に市場開拓を行い、24年10月末時点で23カ国に展開している。

 23年には、〝心の豊かさを、もっと。〟という新たなグループパーパスを設定。地域密着型の営業活動を推進し、たばこを吸う人と吸わない人が共生できる社会の実現を目指している。

 就任3年目を迎える遠山尚支社長は「私たちの使命は、商品と活動を通してくつろぎの瞬間をお届けし、お客さまに笑顔になっていただくことです。分煙コンサルティングやたばこ販売店への営業活動を継続し、北海道の皆様とのコミュニケーションを密にしていきたい」と話す。

 また、多様な〝人財〟の活躍による持続的成長に向け、多様性の推進にも注力してきた。イントラネット上での情報ページの常設や研修・イベントの開催、パートナーシップ認定制度の導入など、社員一人ひとりの価値観を認め合うための社内の風土づくりを進めている。

 これらの取り組みが評価され、24年11月には、LGBTQ+などの性的マイノリティへの企業姿勢を評価する「PRIDE指標2024」で最高位のゴールドを受賞。ゴールドの受賞は16年から9年連続となった。

 北海道支社としては6年連続で「さっぽろレインボープライド」へ協賛し、企業ブースを出展。多様性推進に向けた同社の取り組みを紹介した。

  清掃や森林保全活動で

  地域に根ざした企業へ

 一方、地域貢献活動にも精力的だ。24年5月には、札幌市環境局、札幌プリンスホテル、北海道コカ・コーラボトリングの3社と共同で市民参加型の清掃活動「ひろえば街が好きになるプロジェクト in Sapporo」を開催。当日は約200人が参加し、札幌プリンスホテルと大通公園周辺で300㍑のごみを回収した。

 さらに、参加者に楽しみながら清掃活動を行ってもらうためのゲームイベントとして、「チーム対抗ごみ拾いレース」も開催。JT大阪支社と奈良先端科学技術大学院大学が共同開発した「IOTトング」を使用し、拾ったごみの個数を競った。

 トングには内視鏡カメラが装着されており、拾ったごみの種別や位置情報をデータ化し、連動したスマートフォンで表示、記録することができ、環境問題であるごみのポイ捨てのデータ収集および対策として期待されている。

 また、森林保全の一環として10年から活動を続けている「JTの森 積丹」では、〝海を育む水源の森づくり〟をコンセプトに森林整備や環境教育などを実施。24年は、社員や地域住民のほか、SDGsや森林保全に興味を持つ企業や子どもたちなどが集まり、林道走行体験や山菜の収穫なども行われた。

 遠山支社長は「CSR活動を継続的に行いながら、地域に根付いた企業を目指していきます。新たな年もより多くのお客さまとの関わりを増やしていけるよう全力で取り組んでいきます」と意気込む。

「さっぽろレインボープライド」のブースでは撮影会なども行い、大いに盛り上がった
遠山尚支社長
市民参加型の清掃活動「ひろえば街が好きになるプロジェクトin Sapporo」
当日は約200人が参加し、300㍑のごみを回収した
山菜の収穫など、参加者が楽しめるプログラムを提供