日糧製パン
ニーズに応える商品群。テーマは〝シーンの提供〟
「おいしく、北海道らしく。」を念頭に、道内の〝パン文化〟の醸成をけん引してきた札証上場のパン製造会社だ。
原材料費などの高騰の影響を受けたが業績は堅調に推移。直近の25年3月期第2四半期(24年4月1日~9月30日)でも、売上高は前年同期比を上回った。
吉田勝彦社長は「商品の値上げを余儀なくされましたが、市場ニーズを捉えた商品リニューアルと新商品のリリースでカバーできました」と好調の要因を振り返る。
主力商品の食パン「絹艶」は24年11月にリニューアル。道産生クリームの配合量をアップさせ、「艶やかなきめとなめらかな口溶け」を追求した。値上げに踏み切ってでも品質向上を優先する姿勢に、絹艶への情熱が垣間見れる。
8月には、シュークリームとエクレアをリリース。近年注力しているチルド帯カテゴリーの新商品で道産牛乳をふんだんに使用しており、〝抜群のコスパ〟だと好評を博している。
一方で、24年は「食事のシーン」を踏まえた商品開発にも力を注いだ1年だった。
朝食や昼食に最適なパンやレシピ開発のほか、北海道新聞社が運営するキャンプ情報Webメディアとのコラボで〝キャンプ飯〟の提案も実施。
コラボで活用した「イギリス食パン」を使用した「イギリス ラブラブサンド」シリーズも24年から展開している。
「〝食事シーンの提供〟は、今後も強化していく分野の1つです」と吉田社長。