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札幌水材

札幌市中央区にある本社社屋

道内全域の水道インフラを支える。つながりを大切に設立50年へ

「札幌水材」は、水道管や排水・浄化施設向けの設備資材、家庭用の給湯器まで幅広く取り扱う卸売業者。1976年にわずか3人の社員で立ち上げた。

初年度から札幌市内を中心に、3億円の売り上げを達成。増員など体制強化とともに道東や道北にも営業エリアを広げ、86年には売上高10億円を突破。87年に倉庫を、89年には社屋を新設している。

初代山本博美社長の「1人1億円の売上高が目標」との教えを守り、2022年には社員数46人、売上高は45億8千万円となっている。

現在の仕入れ先は約200社、販売先は約600社に拡大。取り扱う商品アイテムは数万点におよぶ。札幌本社のほか、深川市と別海町に営業所を持ち道内全域の水道インフラを支えている。卸売業でありながら01年には建設業許可を取得し、施工も担うことで差別化も図っている。

成長を続ける要因は、きめ細かな営業スタイルにある。3代目の藤田斉社長は「人とのつながりを大切にし、お客さまはもちろん仕入れ先にも感謝して仕事に臨む姿勢が〝水材イズム〟です。日ごろから仕事がなくても取引先に顔を出すといったコミュニケーションが信頼につながっています。また、社内は風通し良く、家族のように助け合える環境づくりを徹底しています」と話す。強固な連携と迅速な対応が、社員満足はもちろん顧客満足にもつながっているわけだ。

サービス向上のため、人材育成にも注力。社員には徹底して商品知識を吸収させている。若手社員はまず倉庫担当として商品を学び、その知識を生かし営業や配送スタッフとして活躍する。また、年1回の社員旅行では全社員で道外メーカーの工場を見学し、製品ができる過程を学ぶなど、柔軟に知識を取りいれることで市場を拡大してきた。

一方、福利厚生の充実も図っている。営業社員には1人1台社用車を貸し出し、プライベートの使用も可能にした。社内ゴルフ大会の開催など、コミュニケーションも密に行う。 

藤田社長は「会社のモットーは〝温故知新〟です。26年の設立50周年には、社員数50人、売り上げ50億円で〝トリプルファイブ〟を目指します」と話す。

藤田斉社長
若手からベテランまで活躍
2013年に新設した倉庫