アスリートインタビュー

【斉藤こずゑのファイターズじゃないと♡】上野正三氏

世界が注目するボールパークを通じ、球団とともに地方創生を

 

海外からの取材、100団体が視察

 

 斉藤 ボールパーク(エスコンフィールド)での開幕が迫ってきました。今回の連載は特別編。北広島市役所で、上野正三市長にお話を伺いました。

 市役所からはボールパークがきれいに見えるんですね!

 上野 市役所は2017年に建て替えたんですけど、来庁者から「この庁舎はボールパークがあそこにできることを見越して建てたのですか?」と、よく質問されるんですが、そんなことは全くなくて。完成当時はまだ誘致活動中でした。ですから、こんなにいい位置にボールパークが見えるのは、たまたまなんですよ。

 斉藤 新球場にも足を運ばれたと思います。新球場の「ここがすごい」と感じたところは?

 上野 まずは屋根ですね。北海道の歴史を感じる切妻造り(2方向に勾配をつけた三角屋根形)で、開閉式になっているところです。観客席もグラウンドに近い目線になっています。そして何よりも天然芝がすばらしいです。

 斉藤 ポンセ投手は裸足で芝生の上を歩いていましたね。

 上野 気持ちはわかります(笑)

 斉藤 天然芝ですから、グラウンド上もいい香りがするみたいですね。

 上野 年明け、グラウンドに降りさせていただきました。芝生を植えてからだいぶ日がたっていましたから、少し枯れた部分があってもおかしくはないと思ったのですが、まったくそんなことはありませんでした。

 グラウンドの下には管が通っており、冬は温水、夏は冷たい水を流して、芝を育成しています。冬期間は日光をサポートする形で、芝生に特殊な光もあてているそうです。

 斉藤 最先端の技術が用いられているんですね。球場だけをみても、日本だけではなく、世界から注目される場所になりそうですね。

 上野 そうなると思います。インバウンドの方々もたくさん来てくれるようになるでしょう。早くも台湾のテレビ局が取材に来ていましたよ。

 全国の自治体や経済団体の視察もたくさんありました。昨年は100団体ほどが北広島を訪れています。

 斉藤 ボールパーク全体では、これからまだまだ整備が続きます。行政として、そのサポートをしていくと思います。基本的に市が費用負担をする、JR新駅の完成はいつになりますか?

 上野 メディアでも報道されましたけど、今、資材高騰などがあり、当初より建設費が増えています。そのため、計画の見直しを協議することとしています。現在のところ、建設すること自体を取りやめるということはありません。

 斉藤 2027年度末までの開業という話もありましたが、少し遅くなる可能性はありますか?

 上野 そうならないようにやっていきたいと思っています。新駅ができることによる周辺整備計画も進んでいますからね。それに渋滞対策にもかかわってきますので。

 


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(うえの・まさみ)1948年、恵庭市生まれ。北海学園大学卒。70年に広島町(現・北広島市)役場に入庁。2004年助役を経て、05年の市長選に出馬し、初当選。21年の選挙戦で5選目を果たす。