元支援者と札幌の不動産でトラブル、自民党衆院議員・東国幹(6区)が抱える“不可解”な裁判
先の衆院選(北海道6区)で勝利を収めた東国幹氏は2年前、ある民事裁判を起こした。実質的なトラブルの相手は、かつて多額の献金をしてくれた元支援者。裁判は続いており、現在は控訴審の段階だ。
東氏が札幌地方裁判所に、土地・建物明け渡し請求を起こしたのが2019年10月。地元と離れた札幌での裁判だった。そのため、6区の支援者の大半が、裁判の事実を知らないという。
該当する場所は、札幌白石区に建つ1軒の住宅。今は空き家となっている。この住宅にはかつてN社が事務所を構えていた。そのN社の事実上のトップが、東氏の元支援者で、現在、東氏と争っている実質敵な相手である。
裁判で互いの主張はことごとく異なり、東氏は「自分は被害者」と語っているが……
18歳で横路孝弘と…立憲民主党新代表・札幌開成高校卒、泉健太の北海道人脈
立憲民主党の新代表・泉健太氏は道産子だ。北海道選出の国会議員としては過去、鳩山由紀夫氏が民主党の代表を務めたことがあるが、道産子の国政政党の党首は初めて。
泉氏は札幌で生まれ、石狩で育ち、そして札幌開成高校を卒業した。「中道路線」とされる泉氏は若かりし頃、社会党、民主党の重鎮・横路孝弘氏に憧れを抱いた。
11月21日、立憲の代表選が行われている真っただ中、立候補者4人が来札。札幌では街頭演説と討論会が実施された。討論会の最後の「会場からの質問」で18歳の青年が手を挙げた。実は、これが泉氏と非常にオーバーラップする。
30年ほど前、18歳の泉青年は同じような場面で、若者代表として質問に立った。それは当時知事を退任したばかりの横路氏が立ち上げた政治団体「新しい風・北海道会議」の結成集会だった……、立憲新代表・泉氏の“北海道人脈”にフォーカスした。
オリンピアン、お天気キャスター擁立難航、自民党候補選び(参院選)、最有力・船橋利実に“冷めた視線”
「女性」「無党派の支持を獲得」「みんなで応援できる」――自民党道連首脳が2022年夏の参院選選挙区(定数3)で、2人目の候補者と掲げた理想像だ。
念頭にあったのが自民参院議員・長谷川岳氏の存在だった。長谷川氏は10年の選挙で初勝利。これまで総務副大臣などを務め、吉川貴盛氏がトップの道連体制では、会長代行として19年の知事選、参院選を差配した。しかし、党内、道連内には長谷川氏に対して、“マイナスな意見”は少なくない。
その長谷川氏は21年7月、次期参院選の1次公認を得た。決定まで一筋縄とはいかず、異例の決断によるものだった。
一方、自民党道連幹部は参院選2人目の候補擁立に向け、先の衆院選終了後、冬季五輪に出場経験のある複数の元女性選手や、女性お天気キャスターに対し、水面下で出馬を打診。だが、色よい返事を得ることができなかった。その後、自民党道連は候補者の公募を実施。11月30日に公募が締め切られ、6人が応じた。
その中で、最有力は前衆院議員の船橋利実氏とされる。船橋氏は先の衆院選(1区)で落選したばかり。唐突な心変わりに周囲からは厳しい視線が注がれている。
「特集・参院選“風雲急”」ではこのほか、「立憲民主党、鉢呂吉雄・徳永エリの現職2人はまさかの“総入れ替え”?」で野党情勢を分析した。
北大・火山研が最先端予測、十勝岳・有珠山は噴火周期ど真ん中(ハザードマップ付)
日本国内では直近、地震が多発し、富士山噴火の可能性も危惧されるなど、天災危機が身近に迫っている。本項では道内の活火山に着目した。
活火山とは「過去および1万年以内に噴火した火山および現在活発な噴気活動のある火山」を指す。北海道にはそれが31あるという。本誌では北海道大学大学院の理学研究院附属地震火山研究観測センターに取材を入れた。
「21世紀になってからの道内の火山は異様に静か」(同センター)と分析。その中で、現在、十勝岳と有珠山は噴火周期“ど真ん中”にあるという。十勝岳の火山ハザードマップ、有珠山の危険区域予測図も掲載した。
特集・生まれ変わるファイターズ(全24ページ)
2021年シーズンのファイターズは2年連続で5位に沈んだ。主砲・中田翔選手の電撃移籍、10年指揮を執った栗山英樹監督の退任、西川遥輝、大田泰示、秋吉亮ら主力3選手のノンテンダー(自由契約)での放出など、21年も多くの話題を振りまいた。斎藤佑樹、鶴岡慎也、谷口雄也の3選手の引退も決まり、常勝時代を知る選手たちがチームを去った。
「去る者あれば、来たる者あり」――ファイターズは建て直しを図り、東京五輪で金メダルを獲得した侍ジャパン監督の稲葉篤紀氏をGMに、そして新庄剛志氏を監督に招聘(しょうへい)。22年に向けて、ファンの期待は高まるばかり。今特集のトップ記事は「話題沸騰『嫌われた監督』著者(鈴木忠平)が綴る、落合博満・新庄剛志の類似点」。
落合氏の実像に迫った同書(文藝春秋刊)が中日ドラゴンズや野球ファンの垣根を越えて、大きな注目を集めている。発売からひと月で10万部を突破。寡黙と雄弁、無表情と笑顔――一見、落合氏と新庄氏は別世界の野球人のようにみえる。「『落合監督と新庄監督って、似ているところがありませんか?』。人に訊かれた。ひとりではない。時間を置いて、何人かに訊かれた~」。著者の鈴木氏が綴る異端児の類似点とは。
このほか、新庄氏が慕っていた“札幌の兄貴”のマル秘エピソード満載のインタビューを再録(06年11月号、新庄引退特集号)。連載「斉藤こずゑのファイターズじゃないと」には現役生活に別れを告げた谷口雄也選手が登場。鶴岡慎也選手引退を決断する前、今の心境を盟友・田中賢介氏に打ち明けた対談記事、「新庄剛志監督の頭の中を想像」した“どこよりも早い”22年開幕オーダー予想などを掲載した。