江別製粉
東京LABを開設。道産小麦の魅力を首都圏に広げる
小麦の一大産地である江別市に拠点を置く製粉会社。国内に流通する小麦の8割を輸入品が占める中で、道産小麦や道産コーングリッツ(トウモロコシ粉)などの製品化と販路拡大に取り組んでいる。
特に道産小麦の筆頭種である「ハルユタカ」は、栽培が難しく収量も少ない希少種。江別市のほかは滝川市や下川町周辺でしか生産されないが、その豊かな風味や香り、味は小麦粉に最適とされる。ここ数年は製パン用として道内外のリテールベーカリー(小規模のパン屋)に利用が拡大したほか、中華麵用は首都圏の超有名ラーメン店でも用いられるようになった。
24年5月には東京営業所を移転し、新たに「江別製粉東京LAB」を開設した。場所は東京都大田区仲六郷4丁目32番6号。所内にキッチンが併設されており、パンや菓子の調理が可能。レシピや試作品の提案、小麦製品の魅力を伝える各種勉強会のほか、顧客主催のセミナーやイベントなどの催事スペースとしても貸し出す計画だ。
安孫子俊之社長は「都内はもちろん、羽田空港からも利便性が高い好立地です。東京LABを活用して、これまで取引が少なかった新たな市場の開拓につなげます。ラーメン店もまだまだ無数にあるので1件ごと丁寧においしさと魅力を伝えていきたい」と語る。