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エゾシカ肉の地産地消を 目的に犬用フードを開発

エムワイ織田登専務(右)と厚真町猟友会ハンター2人

農業土木業の「エムワイ」(本社・札幌市、打川善康社長)は、厚真町と連携しエゾシカ肉の地産地消を目指している。新たな取り組みとして商品化をスタートした。

 日高地方では、エゾシカによる農作物の食害や交通事故が深刻化している。 

 こうした背景から勇払郡厚真町では「エゾシカ捕獲連携事業」を推進。ハンターと企業が連携してエゾシカ捕獲を目的とするエムワイは今年2月からこの事業に取り組んでいる。

 打川社長は「駆除だけではもったいないと考え、発想したのが犬用フードの製造販売でした」と話す。

 同社では、犬用エゾシカジャーキーブランドの「EZOG」(エゾッグ)を立ち上げ、4月1日から犬用のエゾシカ生ジャーキーの本格販売を開始。これが口コミなどで広がり、愛犬家から好評を博している。

 厚真町産のエゾシカ肉100%を使ったジャーキーを狩猟、解体、冷凍、スライス、乾燥からパック詰めまで一貫して行っている。

 最大の特徴は、狩猟から2時間以内に解体工場へ搬入することだ。鮮度が抜群で添加物は一切使用していない。このため、消費期限が7日間と短いのも特徴だ。

 現在EZOGは10種。今後も新たな商品の展開を計画している。

「害獣扱いされているエゾシカを北海道の名産にするため、道外の販売も強化していきます」と打川社長。

打川善康社長
「EZOG」は厚真町のエゾシカ肉を100%使用している