丸彦渡辺建設
採用と育成に注力。23年も〝人が資本〟の経営を実践
創業105年の歴史を有する。北海道を代表するゼネコンの1社。〝誠実さと技術力〟を理念に22年も官民双方から順調に受注を獲得した。
建設業に先駆けて人材不足の解消に取り組んでおり、近年は若手の採用と育成にも注力する。
特に新入社員向け研修を充実させ、2年目以降も定期的にサポートを行ったことが奏功。離職率の大幅な低減を実現した。新卒採用も好調で23年も15人が入社を予定する。
21年4月に就任した岡本啓治社長は、人事制度改革に着手。22年からは行動評価と目標管理をもとにした新たな人事評価制度を運用している。
「管理職には3時間の研修を年7回実施して、マネジメント力を養成しています」と齊藤力つとむ人事部長。
23年からは新しい給与体系も導入する。年功序列ではなく、能力や仕事内容に応じた制度とすることで若手が働きがいのある職場をつくる。
さらに、新たな社内プロジェクトも動き出した。中期経営計画に基づき新規事業など8つのテーマごとに社員でチームを編成。各分野の課題を抽出して、売り上げ拡大につなげる取り組みだ。
「一部で投資控えが起きており、厳しい時代の到来が予想される。当社は人が資本の会社です。採用と育成に注力して組織力を高めることで乗り切りたい」と岡本社長。