カネシメホールディングス
創業101年。25年は水産物の循環型経済を実現
1924年に創業した「カネシメ髙橋水産」が中核。札幌市中央卸売市場内の水産物卸売商社で、道内各地で水揚げされた魚介類に加え、海外からの輸入も担う。アラスカや北欧などの漁業組合や水産加工場と連携して安定供給につなげる。近年は道産食材などの海外輸出の新会社も設立している。
創業100周年だった24年は4月に記念式典と祝賀会を挙行した。9月には記念事業「カネシメ海につながる森」を野幌森林公園(江別市)内に造成し、カラマツの苗木1500本を植樹した。
また、24年で60周年を迎えた髙橋水産吹奏楽団「klingen」は11月に札幌コンサートホール「 Kitara 」で無料演奏会を開くなど地域への貢献も加速した。
一方、日本近海では水揚げ減少が続く。24年も真イカやサンマ、秋サケが不漁だった。そこで25年からは水産物の循環型経済を実現する共同事業体「サステナブルーコンソーシアム北海道」が活動を本格化。産官学が連携して、持続可能な資源管理のほか水産業のDX化や流通・代金決済の合理化も推進する。
髙橋清一郎社長は「長年温めてきた取り組みです。海外では漁業は成長産業です。北海道の資源にはまだまだ魅力がある。グローカル企業として付加価値向上にも注力していきたい」と語る。