眼科西坂医院

「白内障を治すメリットは見えづらさの解消だけではありません。ワシントン大学が発表した論文では、白内障が認知症発症のリスクとなること、また、白内障の手術を受ければ発症リスクが3割も下げられると記されています」

こう話すのは西坂紀実利院長。北海道大学病院などの勤務医時代から白内障手術を執刀する眼科医で、開業した現在も毎週欠かさずオペを行っている。難症例にも対応し、他院からの紹介も多い。

手術は短時間で終わるケースがほとんど。患者の負担は少なく入院の必要もない。

「手術への恐怖心は理解できますが、痛みはほぼありません。視力の低下に不便さを感じた時が手術のタイミング」と説明する。

点眼治療の〝誤解〟にも警鐘を鳴らす。

「加齢による水晶体の濁りを防ぐ手だては無く、手術しか治療法はありません。点眼薬は進行を遅らせることしかできません」と西坂院長。

また、白内障の性質として、病気の進行が緩やかであることも早期治療が遅れる要因だと捉えている。

西坂院長は「見えづらさに慣れてしまう患者さんが実に多い。術後の視界の良さに驚かれることも珍しくありません。手術を受け生活の質が著しく下がっていたことに気付くようです」と表現する。

手術費用は保険が適用され、高齢者なら2万円ほどで済むケースがほとんどだ。保険適用外になるが、白内障と老眼を治療できる多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術にも対応している。

一方、中高年の失明原因の代表疾患と言われる緑内障には、「SLTレーザー治療」を取り入れるなど、新しい治療も積極的に行っている。

今年に入り、3次元眼底解析装置や超音波装置を一新。ハード面の整備も進めている。

「患者さんの喜ぶ顔を見ると、医師になってよかったと改めて実感させられます。医療機器の整備や自らの技術を高めることは、よりよい医療を提供するため。私の原動力である患者さんの笑顔を見るためです」と西坂院長。医師としての信念を貫く。